iRODSシステム
iRODSシステム
システム概要
ハードウェア構成
iRODSシステムは、以下のシステムで構成されています。
- iRODS 4台
- iRODS DB 2台(Active-Standbyによる冗長化構成)
ハードウェア仕様
iRODSシステムのハードウェア仕様を以下に示します。
システム | iRODS | iRODS DB |
---|---|---|
機種 | Lenovo SR630 | Lenovo SR630 |
CPU | Xeon Gold 6230 20core | Xeon Gold 6230 20core |
メモリ | 24GB | 32GB |
HDD | 300GB(15k) x2(RAID1) | 300GB(15k) x2(RAID1) |
利用可能リソース
iRODSシステムではデータ領域として以下のファイルシステムが利用可能です。
- 磁気ディスクシステム
- GHIファイルシステム
iRODS概要
iRODSの概要は、こちらを参照してください。
iRODS利用申請
iRODSの利用申請は、こちらを参照してください。
iRODS利用方法
iRODSの利用方法は、こちらを参照してください。
コマンドによる利用
ここでは、代表的なコマンドを紹介します。
iRODSのコマンドはicommandと呼ばれ、主にUNIXコマンドの頭にiが付いた形になっています。
各コマンドの詳細は、オプション-hを指定してヘルプを参照してください。
iRODSは、UNIXファイルシステムに類似したファイル空間を提供します。
以下にiRODSで使用する用語を示します。
用語説明
データオブジェクト:UNIXのファイルに相当します コレクション:データオブジェクトの集まりです
initコマンド
ユーザ環境の初期化を行います。アカウントが発行されたら最初に実行してください。パスワードを聞かれますので、ユーザ登録時に連絡したパスワードを入力してください。
書式: iinit [オプション]
[実行例]
$> iinit ↓ Enter your current iRODS password: ←パスワードを入力後、エンター入力
パスワード認証に成功すれば初期化が完了します。これ以後は、icommand実行時にパスワードの入力が不要になります。
パスワードを間違えると下記のエラーが出力されます。
$> iinit ↓ Enter your current iRODS password: ←パスワードを入力後、エンター入力 [-] libnative.cpp:336:native_auth_client_response : status [CAT_INVALID_AUTHENTICATION] errno [] -- message [Call to rcAuthResponseFailed.] failed with error -826000 CAT_INVALID_AUTHENTICATION
最初に接続したら必ず ipasswd でパスワードの変更を行ってください。
[実行例]
$> ipasswd ↓ Enter your current iRODS password: ←現在のパスワードを入力後、エンター入力 Enter your new iRODS password: ←新しいパスワードを入力後、エンター入力 Reenter your new iRODS password: ←新しいパスワードを入力後、エンター入力
ilsコマンド
iRODS上のデータオブジェクトまたはコレクションを表示します。
書式:ils [オプション] データオブジェクト|コレクション ...
[実行例]
$> ils -l testdata1 ↓ $> ils -L colle1 ↓
オプションとして、-lを指定するとデータオブジェクトとコレクションの詳細を表示します。-L を指定するとより詳細に物理パスを表示します。
実行例の1行目はデータオブジェクトtestdata1の詳細を表示します。
2行目はコレクションcolle1内のデータオブジェクトを物理パス付で詳細を表示します。
icpコマンド
iRODS上のデータオブジェクトまたはコレクションを別のデータオブジェクトまたはコレクションにコピーします。
書式 : icp [オプション] コピー元オブシェクト|コレクション ... コピー先データオブジェクト|コレクション
[実行例]
$> icp testfile1 testfile2 ↓ $> icp -r colle1 colle2 ↓
オプションとして、-rを指定するとコレクションをコピーします。
実行例の1行目はデータオブジェクトtestfile1をtestfile2というオブジェクトにコピーします。
2行目はコレクションcolle1をcolle2というコレクションにコピーします。
iputコマンド
ローカルのファイルまたはディレクトリをiRODS上に保存します。保存先が指定されていない場合はiRODSのカレントディレクトリと入力ファイル名が使用されます。
書式: iput [オプション] ローカルファイル|ディレクトリ [... 保存先データオブジェクト|コレクション]
[実行例]
$> iput /tmp/test1.dat test2.dat ↓ $> iput -r /tmp/colle1 colle2 ↓
オプションとして、-rを指定するとディレクトリをコピーします。
実行例の1行目はローカル上のファイル/tmp/test1.datをiRODS上にtest2.datとして保存します。
2行目はローカル上のディレクトリ/tmp/colle1をiRODS上にclle2として保存します。
igetコマンド
iRODS上のデータオブジェクトまたはコレクションをローカルの指定した領域または現在の作業領域に取得します。
書式:iget [オプション] 取得元データオブジェクト|コレクション ... ローカルファイル|ディレクトリ
[実行例]
$> iget test2.dat /tmp/test3.dat ↓ $> iget -r coll2 /tmp/coll3 ↓
オプションとして、-rを指定するとコレクションをコピーします。
実行例の1行目はiRODS上のデータオブジェクトtest2.datを/tmp/test3.datに保存します。
2行目はiRODS上のコレクションcoll2を/tmp/coll3に保存します。
irmコマンド
iRODS上のデータオブジェクトまたはコレクションを削除します。
書式: irm [オプション] データオブジェクト|コレクション ...
[実行例]
$> irm -f testfile2 ↓
デフォルトではデータオブジェクトまたはコレクションをゴミ箱へ移動します。
オプションとして、-fを指定するとゴミ箱に移動せず直ちに削除します。 -rを指定すると再帰的にコレクション内を削除します。
ゴミ箱のデータオブジェクトまたはコレクションはirmtrashコマンドで削除してください。
ゴミ箱のパスは/
[実行例]
$> irmtrash ↓ ←ゴミ箱を空にします。 $> irmtrash /KEKZone/trash/home/user1/testdata1 ↓
zone名の確認はienvコマンドのirods_zone_name変数を参照してください。
[実行例]
$> ienv ↓